キンスキ.com(YouTube)にアップされた動画の裏解説をしたいと思います。
この記事は各種アプリや連携サービスのリアルな設定画面などを限界まで公開しています。ぜひ最後まで見ていただけたら嬉しいです!
事の発端は、さかのぼること2019年6月20日。豊洲PITで行われたkintone hive tokyo。
本編終了後の懇親会中に「俺キン」というコーナーが企画されました。
アプリデザインスペシャリストの数名の方が自分の使うキントーンをゆる~くお披露目するという企画です。
私も3月のkintone hive sendaiでお誘いはいただいていたのですが、
どうしても6月20日は本編すら都合つかず、泣く泣く欠席ということを早々にお伝えしていました。
とはいえ、東京のkintone hiveといえば全国各地で行われるhiveのなかでも数多くのユーザーが集まる特別な機会。
気持ちだけでも参加できないかという思いが走りに走ってしまい、
仮に俺キンに出れたなら、、ということで勝手に資料を作ってしまったという。。。
いつものようにキンスキ松井さんに資料お渡ししたところ、
コンテンツにしましょうとお声がけいただき、撮影という運びになった経緯です。
↑キンスキはこちら
実際のキンスキ取材の裏俺キン動画はこちらをご覧ください。
申込エントリーから自動返信、請求書の事前発行までワンストップ
今回の事例は、MG(マネジメントゲーム)研修の参加申込・管理システムとしてkintoneを活用しています。
セミナー/勉強会などのイベント管理にあたっては、参加申込者とのやりとり、請求書の発行、開催前の案内から入金管理まで事務局として細かい作業が塵も積り大きな負担になっていました。
そこでできる限り事務局側の負担を少なくし、ミスや間違いの可能性が結果として低くことを目指しました。
MGとは?
余談ですが、MGとは経営体験をシミュレーションできるゲーム型の研修です。元ソニーの西順一郎先生が企画、開発し、あのソフトバンクの幹部教育にも使ったという至って真面目な研修。でもやればばやるほど熱中してしまうとても楽しいプログラムでもあります。
(私の地元白河でもほぼ毎月企画しているので、興味ある方はご参加くださいね。
さて、話を戻しましょう。
ポイントは請求書発行までワンストップ
今回まず真っ先にイメージしていたのは、参加申込者がWEBフォーム(フォームブリッジ)からエントリーしたら、自動的に開催情報に関する情報、申込情報に加えて、請求書まで発送してしまう流れでした。
基本的にはこのシステムの目的となるMG研修は企業研修です。なので、参加申込者から請求書が求められることは多いだろうと予測していました。
そして、申込者がその都度請求書を依頼するのも、依頼された私たちが一つ一つ発行するのも、それは少し負担が大きいよなぁと感じていました。
なので最初のゴールはエントリーから請求書発行までのフローを自動化すること。
まずはkintone側のアプリから作ります。
イベントマスタと参加申込管理アプリの2つを予め用意しておく必要があります。
下の画像は、kintoneアプリ「イベントマスタ」の実際のレコードです。イベント1開催あたり1レコード使ってマスタ登録を行っています。これはあとでkViewerルックアップを申込管理アプリで利用するときに重要になります。
次は参加申込管理アプリ。これは実際にフォームブリッジからエントリーあった際に格納されるアプリになります。
フォームブリッジのフォーム
申し込みのWEBフォームを作りました。
フォームブリッジのフィールド設定は次の通りとしました。
非表示部分(グレーのマスク)のところが非常に重要です。
kintoneレコード登録と共に、自動返信メールに組み入れる情報としては非常に重要な要素を持っています。これらはkViewerルックアップを用いてイベントマスタアプリからフィールドコピーしています。
そうすることでマスタから引っ張った情報を申込管理アプリ側へフィールド情報として記録することができます。
ちなみにkViewerルックアップの設定はこんな感じです。
kViewerルックアップを設定するために必要なのは、kViewerで「外部公開API」を設定することです。kViewerルックアップを使うために設定したkViewerのビューはこちら。
以上の設定をすることで、kintoneアプリ「イベントマスタ」→フォームブリッジ(kViewerルックアップ)→kintoneアプリ「参加申込管理アプリ」という流れができました。
これによって次に説明する自動返信や請求書の自動発行を容易にしています。
自動返信メールの内容/設定
フォームブリッジから申し込みをすると申込者へ定型タイプの自動返信メールを届けることができますが、その内容はkintoneアプリ「参加申込管理」が持っているフィールドの情報を差し込むことができます。kVierwerルックアップを使って、kintoneアプリ「イベントマスタ」から引っ張ってきたフィールド情報は主に、ここで使うことになるのです。
この度は【{{イベントカテゴリー}}】への申込み、誠にありがとうございます。
{{参加者名}} 様
このたびは、【{{イベントカテゴリー}}】にお申し込みいただきまして、誠にありがとうございます。
受付内容の確認と参加研修料のお振込み先のご案内でメールいたしました。
【お名前】{{参加者名}} {{フリガナ}}
【日 程】{{開始日}}~{{終了日}} {{イベントカテゴリー}}
【講 師】{{インストラクター}}
【電話番号】{{電話番号}}
【メールアドレス】{{メールアドレス}}
【経験MG期数】{{MG期数}}
【懇親会参加の有無】{{参加の有無}}
■ご参加費 1名{{研修費税込}}円 税込
(昼食代込み。懇親会および宿泊代等は別)
※宿泊希望の方は新白河駅付近で予約されることをお勧めします。
開催日7日前までに下記の口座へお振り込みください。
◆お振込み先◆
-------------------------------------------------------
お振込先:
○○○○○○○○○○○○○○○
-------------------------------------------------------
振込手数料はご負担いただきますようお願いいたします。
お振込みの確認をもってお席の確保とさせていただきます。
※懇親会ご参加の方につきましては会費は当日集金いたします。
お申込み情報の確認および
請求書はこちらの<a href="{{__kViewerMyPageUrl__|raw}}">マイページ</a>よりダウンロードすることができます。
■タイムスケジュール
1日目:9時30分~19時00分/2日目:9時30分~17時20分
■場所
{{会場名}}
{{案内の補足}}
〒{{会場郵便番号}} {{会場住所}}
地図はこちら {{地図URL}}
駐車場&施設案内 {{施設案内}}
■持ち物
・必須のもの:鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム、
30cm定規、大きめの電卓またはポケコン
・あればいいもの:水筒、マーカー3色程度
■主催:有限会社矢内石油
軽装で起こし下さい。ネクタイはゲームの邪魔になるので不可
それでは、当日はお越しいただくことを心よりお待ちしております。
※本メールへの返信はできません。
※本メールにお心当りのない場合もしくはご不明な点がございましたら、
お手数ですが下記メール宛に
返信いただけますようお願い申し上げます。
○○○○@omoi-kanau.com
茶色の文字のところは変数となっていて、イベントマスタ・申込者の情報によって変わる情報となっています。(kViewerルックアップ×フォームブリッジ)
ピンクのところは、kViewerのMyページと連携させていて申込者ひとりひとり違ったページを持たせたURLリンクになっています。そのMyページを開くと申込者それぞれにプリントクリエイターで自動生成させた請求書をダウンロードできるような仕組みになっています。(kViewer×プリントクリエイターの連携)
Myページの設定(kViewer)
では、ここで請求書データ情報を持たせているkViewerのMyページを見てみましょう。
Myページ内で表示させたいフィールドのみを選んでいます。すべてのフィールドを見せる必要はありません。
プリントクリエイターとMyページの連携
そして次は、このMyページに請求書発行ボタンを設置するためのプリントクリエイター連携画面です。
最初複雑に感じて、少し混乱してしまいましたが、このトヨクモさんのページを参考にしたら簡単にできました。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
・イベントマスタアプリと参加申込管理アプリをkintone側で事前に用意する。
・フォームブリッジを普通に作る。
・kViewerルックアップを使用するために、kViewerの設定画面で「外部公開API」の設定をする。
・フォームブリッジに戻って、kViewerルックアップの設定を行う。
・プリントクリエイターで請求書フォームの登録。
・kViewerにてMyページの設定を行う。そしてプリントクリエイター連携を行う。
・フォームブリッジの自動返信メールの設定を行う。
途中若干前後してもいい箇所はありますが、こんな感じの流れで設定を進めていくことができます。
以上、急ぎ足ではありましたが、今回の事例の肝の部分を実際の設定画面を公開しながらお伝えしてみました。
後半の記事では、これ以外に考えたこと、工夫したことなどをお届けしていきたいと思います。
業務改善に可能性を!では、またお会いしましょう!